トランクルームの市場を考える

トランクルームの市場はどのくらいあるのでしょうか?

アメリカなどの海外に比べて日本におけるトランクルーム市場は、まだまだ小さいもののようです。

今回はトランクルームの市場について考えてみます。

 

 

節約家の日本人気質

日本人は、元来節約の性質なのか、あまりものを買わない、ものを持たない、使えるものは使い続ける、などといった「MOTTAINAI」 精神があります。海外でも日本人の「MOTATAINAI」の精神は有名で、時に「日本人のこうした精神を見習うべきだ」、という声も聞かれます。

 

また、「断捨離」 という考え方もここ10年くらい広く広まりました。

要らないものは捨てる、使わないものは捨てる、なんとなくとっているものは捨てる、思い出の品も捨てる、新しいものを買うなら、応じて何かを捨てる、「綺麗すっきりの住まいで、心もきれいになる」という考え方です。こうした考え方に基づいた片付けの本がベストセラーになりました。

さらに、一歩進んだ(?)ミニマム生活というスタイルも話題になりました。必要最小限のモノだけで生活を送るというスタイルです。余計なものを持たずコンパクトに生きる、部屋の中にはほとんど何もない生活・・、ミニマムライフです。

 

抑えられない物欲と捨てられない日本人

しかし、達観した考え方ができればこうした生き方もできるかもしれませんが、なかなか物欲は減らないものです。新しいものを見つけたら、買いたい。素敵な洋服を見つけたら、買いたい。誰しもがそう思います。

また、「捨てる」ということも、そう簡単にできることではありません。捨てるのは、MOTTAINAI精神論者の日本人には合わない思想なのかもしれません。「要らないと分かっていても、捨てられない」 「もう着ないと分かっていても、何かに使うかも」と、年を追うごとにどんどん物が溜まっていきます。

 

急に増えない収納スペース

(新しく買ったもの(もらったもの))- (捨てるもの)がプラスになれば、荷物が増えることになります。この増えるスピードに応じて収納スペースが増えれば問題ありませんが、そう簡単に収納スペースは増えるものではありません。広い部屋(家)に引っ越しをする、もしくは部屋をリフォームして収納スペースを増やすが簡単にできればいいですが、当然お金がかかります。

さて、困ったという時の解決策として登場するのがトランクルームの活用です。

 

トランクルーム市場は伸びている

(図2)2017トランクルーム(屋内・屋外含む)市場規模

(株式会社キュラーズ資料より作成)

 

図は、2008年以降のトランクルームの市場規模(キュラーズ社推計)を示したものです。

これによると、市場規模は2008年以降一貫して増え続けています。2008年に139億円だと推計されていたものが、2017年には547億円と推計されています。4倍以上になっています。また、今後の予測では、2020年には702億円となり、今より1.5階近くの市場規模になりそうです。

 

すでに欧米では、トランクルームの認知度は高く、多くの人が当たり前のように利用しています。市場規模は日本の10倍以上あります。

日本においてもトランクルームは、身近な存在になる日がもうすぐそこまで来ているようです。

吉崎誠二
吉崎 誠二 yoshizaki seiji
不動産エコノミスト
不動産エコノミスト 社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長 早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。 立教大学大学院 博士前期課程修了。 ㈱船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者 、(株)ディーサイン不動産研究所 所長 を経て 現職。不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、全国新聞社、地方新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。   著書:「データで読み解く 賃貸住宅経営の極意」 (芙蓉書房出版社) 「大激変 2020年の住宅・不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを選べる人」(青春新書)等10冊。多数の媒体に連載を持つ 公式サイト http://yoshizakiseiji.com/
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